What’s cosmeteria?
ビューティーが詰まった中庭、
ワクワクしながらキレイの方法が
いろいろ見つかる
コスメテリアのひみつを紹介します。
Patio de Rosaショップデザイン/バックストーリー
ローサの中庭
この庭は、曽祖母がこだわって職人に作らせたことから、うちのファミリーでは代々「ローサの中庭」と呼ばれている。ローサとは、私の曽祖母の名。花好きだった曾祖母へのプロポーズの時に、曽祖父が「いつか必ず君の庭を作る」と言ったとか。
だから、この庭には曾祖母のこだわりが散りばめられていて、小さいころから、母からそのこだわりを繰り返し、繰り返し、聞かされてきた。あなたも子供が生まれたら、きちんと教えてあげるのよ、と言われていたので、この娘がお腹にいたときから、同じように子守唄のように聞かせてきた。
ローサのこだわり
ローサはアンダルシアの生まれで、レンガ造りが多い、地中海のこの島では珍しく、慣れ親しんだ白い漆喰のゲートをわざわざアンダルシアの職人を呼んで作らせた。
アーチ上のパーゴラは、彼女が青春時代にいつか私もこんな庭でと憧れていた近所の中庭を模したもの。実は憧れの対象はお庭ではなく、5 つ上のあの人だったというのは曽祖父には内緒の話。中庭の床は、素足の感触を大切にしたテラコッタ。ひんやりとしながらも、土のぬくもりが伝わってくるこの感触は、靴を嫌った彼女のこだわり。きっとこの中庭だけが、唯一靴から自由になれるくつろぎの場所だったからかも。
彼女は、大切なものにはお気に入りのタイルを使うのがきまり。このフラワーテーブルもそうだ。子供のころから彼女のコレクションの中でも飛び切りの1 枚を選んで、わざわざ作らせた。この中庭の中でも、彼女がもっとも愛した場所だ。